ZIGGY 【HEAVEN AND HELLⅡ】レビュー

  1. INNER SPACE FLIGHT #1
  2. LOVE SHINE
  3. BURNING LOVE
  4. ウヰスキーと混沌(CHAOS)
  5. HEAVEN AND HELL
  6. FAITH
  7. JEALOUSY~ジェラシー~
  8. 誓い~放浪者の丘の静けき夜~
  9. KISS ME
  10. HAPPY BIRTHDAY
  11. 世界の果てまで

特におすすめの曲!

目次

しっとりした雰囲気の大人のアルバム。

日本のロックバンドZIGGYの11作目のスタジオアルバム。2002年作品。

今作は、5ヶ月前に発売された前作とは対をなすアルバムになっています。アップテンポなロックナンバーを集めた前作に対し、今作はアコースティックアレンジの曲中心の構成。ジャケットはシルバーで、「金盤」と呼ばれた前作に対し、今作は「銀盤」と呼ばれてます。

しっとりとしたバラードや、ブルージーな曲、ジャジーな曲と大人の雰囲気を感じるアルバムです。前作が夏のイメージだとすれば、今作は冬の夜に聴くのがピッタリな作品ではないでしょうか。今作には、#3のBURNING LOVE、#7のJEALOUSY~ジェラシー~、#9のKISS MEと過去の曲がリメイクされて収録されてますが、どの曲も今回のアルバムに合わせたアレンジが施されてます。(KISS MEの原曲はKOOL KIZZ収録のI WANT YOU TO KISS ME ALL NIGHT LONG) 。リメイクのいきさつは、SNAKE HIP SHAKES時代にリリースした、ZIGGY時代の曲のセルフカバーアルバム「NO DOUBT」の第2弾をやってみてはどうか、と提案されたことのようです。結局、アルバム制作には至らず、数曲のみのリメイクにとどまったみたいですね。さらに、前作にも入っていたHEAVEN AND HELLがアコースティックアレンジになってますが、金盤のロックアレンジよりこちらの方が全然好きです。やっぱり曲はいいんですよね。

今作を聴き終えてまず思ったのはリメイクされた過去曲のクオリティの高さ。やはり曲自体が良ければどんなアレンジであれ心に響くんですよね。もちろん森重さんの圧倒的な歌唱力があればこそ、ですが。そしてラスト#11の大作バラード世界の果てまでの素晴らしさ。アルバムの中でも特別な輝きを放ってますね。アコースティックギターで終わるエンディングも感動的。

それ以外でも#1のINNER SPACE FLIGHT は津谷さん作曲の美しいアコースティックナンバー。メロディが本当に綺麗。さらに#4のウヰスキーと混沌(CHAOS)は松尾さんの色が強い渋いブルースナンバーだし、#10のHAPPY BIRTHDAYはコミカルな歌詞のポップソングで面白い。

充実した良いアルバムだと思います。ただ、前作の「金盤」と今回の「銀盤」、選りすぐった曲を集めて1枚の作品で発売した方が良かったのでは・・と個人的には思いました。そうすれば聴く回数が増え、「金盤」の曲ももう少し好きになれたかも。過去の曲のリメイクはまた別の作品で発表すればいいんだし・・
とにもかくにも世界の果てまでだけでも聴いてみて下さいね。

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