THE YELLOW MONKEY 【8】レビュー


8
  1. ジュディ
  2. サイキック No.9
  3. GIRLIE
  4. DEAR FEELING
  5. HEART BREAK
  6. 人類最後の日
  7. SHOCK HEARTS
  8. 聖なる海とサンシャイン
  9. カナリヤ
  10. パール
  11. STONE BUTTERFLY
  12. メロメ
  13. バラ色の日々

特におすすめの曲!

目次

活動休止前の最後のアルバム!

日本のロックバンドTHE YELLOW MONKEYの8作目のスタジオアルバム。2000年作品。

前作「PUNCH DRUNKARD」発売後、113本に及ぶロングツアーを敢行。その後の休養期間を経てリリースされた作品。前作から2年4カ月ぶりと、これまでで最も期間が空きました。その間に8枚のシングルをリリースしてますが、19th「バラ色の日々」、20th「聖なる海とサンシャイン」、21st「SHOCK HEART」の3枚はバンド史上初の外部プロデューサーを起用して制作されました。

バンドはあまりいい状態ではなかったそうですが、吉井和哉さんは後に自伝にて、「そんな状況で自分の曲を外部プロデューサーにゆだねるって時点でもうバンドは終わってた。それまでは自分の曲をいかに自分の世界観で作るかに命を懸けてたのに。エナジーなんてもうなかった。」と衝撃的な発言をしています。実際、その後吉井さんはバンドに「辞めたい」という意思を伝えていたようですし、かなり危うい状況だったようです。

さて、そんな状況で完成した本作ですが、テーマやコンセプトは特になく、とりあえずできた曲を収録したということですが、これまでなかったような曲もあり、苦悩と試行錯誤が感じられます。リリース時はファンの評価は低かったんでよね。正直、私もそんなに聴き込みませんでしたし。ですが発売から20年以上たった今、改めて聴いてみると、ものすごくイエモンらしく、質の高い作品だったんだなぁと気づきます。

シングル4曲はどれも文句なしのクオリティだし、ヘヴィなライブ向きナンバーの#1ジュディ、イエモン流ロックンロールナンバーの#2サイキックNo.9、切ないメロディーと、オーケストラを導入した感動的な展開ながらも卑猥な歌詞が実にらしい#3のGIRLIE、前作にはなかった代名詞的ダークでスローなナンバー#5のHEART BREAK、シンプルな歌ものナンバー#9のカナリヤ、ハードな#10のSTONE BUTTERFLY、ボーカルとストリングだけの感動的な#12メロメ、これまでになかった新しさを感じる#14の、とクオリティの高い曲が並んでます。#6の人類最後の日もなんか笑えていいアクセントになってます。#8の聖なる海とサンシャインは本来はもっと長いイントロがあったらしいんですがプロデューサーの意向でカットされたらしいですね。アルバムはそっちのバージョンで収録してほしかったかも。

また、アルバム本編には収録されなかった2曲のシングル(SO YOUNGMY WINDING ROAD)が入ったボーナスディスクもあり、聴きごたえ充分。しかしその後も残念ながらバンドの状況は改善せず、2001年の東京ドーム公演を最後にTHE YELLOW MONKEYは無期限の活動休止に入ります。アルバムの後にはBRILLIANT WORLD、プライマルという2枚のシングルをリリースしています。

自分としてはどちらかというと初期の作品の方が好きだったので、活動休止にはそれほどショックは受けませんでしたがやはり寂しかったです。でも活動休止後も曲は結構聴いてたし、カラオケでも毎回必ず歌ってたので、いつも身近にあるような存在でした。当時は学生で金欠だったため、ライブに一度も行けなかったのだけは心残りでした。それがまさか15年後に実現するとはこの時は想像してませんでした・・・

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