SIAM SHADE 【SIAM SHADEⅢ】レビュー


III
  1. Why not ?
  2. LOVESICK~You Don’t Know~
  3. Destination Truth
  4. CUM WITH ME
  5. Sin
  6. PRIDE
  7. LET IT GO
  8. Dazed and Alone
  9. Don’t Tell Lies

特におすすめの曲!

目次

「ハード」がコンセプトのテクニカルな作品!

日本のロックバンドSIAM SHADEの3作目のスタジオアルバム。1996年作品。

私がSIAM SHADEを知ったのは中学3年の時に偶然見た深夜番組。結構深い時間帯だったと思いますが、自分の部屋でうとうとしながら見てたんですよね。なんかコントみたいなことをやってたり結構面白かったんですが、番組の終盤に流れたWhy not ? を聴いてそのあまりのカッコ良さに衝撃を受けたのをよく覚えています。そして発売されたのが今作SIAM SHADEⅢ。確かロック雑誌GIGSでも表紙を飾ってましたね。アルバムを聴いてファンになり、その後、SIAM SHADEⅡ、インディーズでリリースしたSIAM SHADEと遡って購入し聴きまくりました。今でもこの3枚のアルバムの曲を聴くと当時の自分の部屋の光景がフラッシュバックします。青春のバンドでしたね。

「ハード」をテーマにして制作された今作はまさにコンセプト通りストロングな内容。なんといっても#9.Don’t Tell Liesのような全編英詞のハードロックな曲が初登場してるのが大きい。今後はこういったハードな曲も次々と作られ、ライブでは大きなウェイトをしめるようになっていきます。このバンドが男性からの支持が熱いのはこういった曲の存在が大きいと思います。ただし、#2.LOVESICK~You Don’t Know~のような爽やかでキャッチーな曲もあってバランスが良い。前作までかすかに残っていたV系の臭いは今作で完全に消えています。V系バンドが全盛期だったこの時期にあえて媚びずにこういうアルバムを出すバンドの姿勢には明確に他のバンドとの違いを感じます。

全9曲と、ボリューム不足のような気がするかもしれませんが、1曲1曲が非常に細部まで作り込まれていてハイクオリティ。
まず#1.Why not ?はハードなファンク・ロックといった曲ですが、複雑でテクニカルな演奏とキャッチーなメロディー。
これを聴くだけでそこらの平凡なバンドとの実力の違いを感じます。SIAM SHADEの大きな特徴といえば、高い演奏力とHIDEKI&KAZUMAのツインボーカル。その特徴が#3.Destination Truth、#7,LET IT GOではいかんなく発揮されてます。
また#2,LOVESICK~You Don’t Know~、#8,Dazed and Aloneはメロディアスで即効性が高い曲。#6.PRIDEはずっとライブの定番だったハードなんだけどキャッチーな曲。Bメロに複雑なタッピングをさらりと披露しているDAITAさんのテクニックがえぐい。当時はSIAM SHADEのコピーに挑戦したものの絶望して挫折したギターキッズも多いのではないでしょうか。私もその一人でした。#3.Destination Truthとか#4.CUM WITH MEの速弾きソロなんて上級者でも簡単にコピーできないでしょう。

今作では意図的にハードな曲ばかり集めてるのでバラードなどはありませんがそれでも満足する内容です。SIAM SHADEはメンバー全員が作曲できるので楽曲が多彩で飽きないバンドなんですよね。それでもあえて「ハード」にこだわったバンドの姿勢は潔い。結果、このアルバムで多くの男性ファンを増やしたのではないでしょうか。

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