MUSE 【Will Of The People】レビュー

  1. Will Of The People
  2. Compliance
  3. Liberation
  4. Won’t Stand Down
  5. Ghosts (How Can I Move On)
  6. You Make Me Feel Like It’s Halloween
  7. Kill Or Be Killed
  8. Verona
  9. Euphoria
  10. We Are Fucking Fucked

特におすすめの曲!

目次

MUSEの歴史を濃縮した集大成アルバム!!

イギリスのロックバンドMUSEの通算9作目のスタジオアルバム。2022年作品。

約4年ぶりの作品。作品ごとに進化を遂げる彼らですが、今作はロックに回帰したとの情報も目にし、さらに先行公開されていたWon’t Stand Downがヘヴィなロックナンバーだったため、発売前からかなり期待してました。マシュー・ベラミー(Vo、g)によると、レコード会社からベストアルバムをリリースしてほしいとの要望があったそうですが、MUSEにベストアルバムは合わないので、これまでの作品を振り返りつつ、集大成的な作品を作成するアイディアを思いついたとの事。

そしてそれに相応しい出来栄え。オルタナ、メタル、プログレ、エレクトロニカ、クラシック・・・など様々な要素を取り入れたドラマティックなサウンドはまさに唯一無二のMUSEの音楽。これまでの歴史を濃縮し、さらにアップグレードした全10曲、悪い作品のはずがありません。


私が一番好きな彼らの作品は”Absolution”なのですが、今作はあの頃のMUSEを思い出すような曲があり嬉しい。ただ、エレクトロ要素が強く、最初は戸惑った前作”Simulation Theory“も聴くたびに好きになっていき、結局はヘビロテしてましたし、どんな作品を出してきてもなんだかんだいって気に入ると思うんですが(笑)。

#1.Will Of The Peopleはアッパーなグラムロック調のサウンドにシリアスな歌詞という両極端の要素が同居する曲。#2.Complianceはシンセのリフと歌メロが80年代風な前作を思い出させるエレクトロニカ・ソング。#3.Liberationはオペラティックでドラマティックな曲。QUEENっぽいですよね。


#4.Won’t Stand Downは超ヘヴィでインダストリアルなリフからAbsolutionの頃のMUSEを思い出すスケールの大きいキャッチーなサビへとつながるダイナミックな展開が凄い。#5.Ghosts (How Can I Move On)は美しいメロディーが素晴らしい。ピアノ主体のシンプルなアレンジが曲の良さを引き立ててます。#6.You Make Me Feel Like It’s Halloweenはエレクトロニカ風ファンクといった曲調に随所ではヘヴィなギターが絡み合う。


#7.Kill Or Be Killedはエファクターを駆使したトリッキーでヘヴィなギターリフ、中盤のザクザクしたメタリックなリフからのギターソロとまさに激烈なメタル・ナンバー。#8.Veronaもメロディーが美しいスローなラブ・ソング。中盤から入るギターのメロディックな単音フレーズが凄い好き。

#9.Euphoriaはアップテンポなロックチューン。これは嬉しい。突き抜けるほど爽快なサビが好きすぎる。ギターの速弾きで締めるアウトロが最高。#10.We Are Fucking Fuckedは戦争、コロナなどの最近の出来事を並べ、「タイトルのフレーズ(僕たちは完全におしまいだ)」を連発するシリアスなロックチューン。どこかコミカルに響くのが不思議。この曲でもヘヴィなギターが鳴ってます。プログレ風味の間奏が良い。盛り上がっていきなり終わるのも面白い。しかしこのサビ、やたらと病みつきになる。聴き終わると自然に「We Are Fuking Fucked~♪」って口ずさんでますからね(笑)。

全10曲38分、短いかと思うかもしれませんが、内容が濃すぎるため聴きごたえ抜群。物足りなさは全く感じません。しかし本当にどれもドラマティックでキャッチーで感動的な曲ばかり。細部まで作り込まれていて一部の隙もなし。ファンはもちろん、MUSEを聴いたことのない方にもおすすめできる名盤でしょう。

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