PALAYE ROYALE 【Fever Dream】レビュー

  1. Eternal Life
  2. No Love in LA
  3. Punching Bag
  4. Broken
  5. Fever Dream
  6. Line It Up
  7. Toxic In You
  8. Wasted Sorrow
  9. Paranoid
  10. Oblivion
  11. Lifeless Stars
  12. King of the Damned
  13. Off With The Head
  14. Debilitate (日本盤ボーナス・トラック)

特におすすめの曲!

目次

前作より大きく飛躍!ドラマティックな名盤

アメリカを拠点に活動するロックバンドPALAYE ROYALEの通算4作目のスタジオアルバム。2023年作品。

PALAYE ROYALEはセバスチャン・ダンジグ(g)、レミントン・リース(Vo)、エマートン・バレット(ds)の3兄弟で構成されたバンド。私がこのバンドを知ったのは、偶然YOUTUBEのおすすめに表示された”Anxiety“という曲でした。、前作”The Bastards“に収録されている曲ですが、その激しくもダンサブルな曲調は1回聴いてすぐ気に入り、すぐアルバムを購入。

日本盤が出るのは今作が初めてかな。でもそれも納得の内容。前作も良かったですが、今作はさらにグレードアップしてます。もともと、彼らはツアーにツアーを重ねることで成長してきたバンド。しかし前作発表後の2020年以降、新型コロナウィルスの流行によりツアーの機会を奪われてしまいます。しかし、彼らはこのピンチを逆にチャンスと捉え、自分たちの音楽をじっくりと見つめなおし作曲に没頭。それが今作の進化につながったとの事です。敏腕プロデューサーのクリス・グレアッティを迎えたことも大きかったでしょう。

最初に聴いた印象としてはポピュラーなオルタナ風ロックかな、という感じでしたがメロディーが非常にキャッチーで聴きやすいですね。しかもどの曲もドラマティックで作り込んでます。ストリングスやピアノ、コーラスなんかがふんだんに使用されていてスケールが大きい。レーベルの作品紹介でも書いてありますがアートパンクやらグラムロックやらポップスなんかが上手くブレンドされてます。センス抜群。

アコギから始まる#1.Eternal Lifeから素晴らしい。あのロック・クラシックの名曲を彷彿とさせるイントロは美しい。そしてこのアルバムの核となるのはタイトルトラックの#5.Fever Dreamで間違いないでしょう。超キャッチーで切ないメロディーとドラマティックな曲展開とサウンドは文句なしの名曲。それ以外にも哀愁漂うメロディーと女性ボーカルも参加してる#6.Line It Up、アコギとストリングが絶妙な名バラード#10.Oblivion、様々な影響を感じるスケールが大きくポップな#11.LifelessStars、中盤からスローでメロウになる展開が素晴らしすぎる#13.Off With The Headなど強力なナンバーが揃ってます。

日本盤のライナーノーツでは増田勇一さんが「My Chemical RomanceのThe Black Paradeの頃に重なる」と書いてますが、確かにあの名盤に通ずるようなテイストもあると感じました。だた、個人的にはハードな曲が少し物足りなかったかな。それこそ前作のAnxietyみたいな曲が欲しかったとは思いましたね。でも素晴らしい作品です。こうして日本盤も出たことですし、来日公演に期待したいですね。

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