Queens Of The Stone Age 【In Times New Roman…】レビュー

  1. Obscenery
  2. Paper Machete
  3. Negative Space
  4. Time & Place
  5. Made To Parade
  6. Carnavoyeur
  7. What The Peephole Say
  8. Sicily
  9. Emotion Sickness
  10. Straight Jacket Fitting

特におすすめの曲!

目次

今作も不思議な中毒性・・・

USのロックバンド、Queens Of The Stone Ageの通算8枚目のスタジオアルバム。2023年作品。

前作より6年ぶりの作品です。バンドを率いるのは、ミュージシャンにもファンが多く、ミュージシャンズ・ミュージシャンともいわれる奇才ジョシュ・ホーミ。バンドが醸し出す独特の退廃的ながらも美しい世界観はまさに個性の塊。
私が彼らを知ったのはかつて友人が「これ面白いから聴いてみ」と言ってCDを貸してくれた2ndの”Rated R”でした。最初の曲”Feel Good Hit of the Summer“でもういきなりぶっ飛び。ダークでノイジーでイカれたギターロックって感じがしましたかね。
その後はアルバム出るたびに毎回買ってます。ここ数作(前々作くらいから?)は初期のようなダークでクレイジーな雰囲気はうすれ、むしろインテリジェンスを感じるセクシーながらもヘヴィなサウンドに。即効性はあまり高くないものの、何回か聴いてるうちにどんどん引き込まれていき、抜け出せなくなる魔力があるんですよね。


彼らはストーナーロックに分類されることが多いのですが、ジョシュ自身はそれは本意ではなく、「エレクトロニック・ミュージックのロックバージョン」を目指しているのだとか。
まあ、私はストーナーロックもサイケ・ロックもエレクトロニックも全く詳しくないので、その辺りの関連をカッコよく述べることはできませんが、最高のロックバンドであることは間違いありません。

さて、今作を聴いてまず感じたのは演奏の圧倒的な迫力。どの楽器も存在感が高く、ボーカルなしのインストでも聴けると思ったくらいイカしてます。そこにジョシュの甘いボーカルがのっかるサウンドはやはり中毒性高し。ギターの音はいつも通り、歪みまくっててパンチ効きまくり。メインのバッキングの隙間にもエフェクトかけまくりのフレーズが乱れ飛んだりと非常に凝ってます。どの曲も核となるリフパターンが必ずあり、そこから色々と展開していくのですが、どのリフもインパクトがあってずっしりと強力。

ヘヴィながらもストリングスが不意に入ってきたりと面白い構成の#1.Obscenery、アップテンポでギターソロが面白い#2.Paper Machete、サビのリズムがクセになる#3.Negative Spaceは。終盤に飛び出す哀愁あるキャッチーなメロディーも際立ってます。#4.Time & Placeも面白い曲。2つのパターンが同時進行しているかのような展開。ポリリズムという手法らしいですね。


#5.Made To Paradeは70年代ハードロックを思わせるシンプルながらヘヴィなリフに、楽し気なギターフレーズが曲に彩を与えてハッピーな雰囲気になってるね。#6.Carnavoyeurは鍵盤の存在感高し。哀愁あるメロディーもいいね。
#7.What The Peephole Sayはアップテンポでうねりまくるベースが実にかっこいい。ダークなロックンロール・ソング。#8.Sicilyのメインフレーズはクセになるね。ツェッペリンのImmigrant Songみたいな印象。#9.Emotion Sicknessはトリップしてしまうようなサビが中毒性高すぎ。#10.はStraight Jacket Fittingはたんたんと進む9分近い大曲。ラスト2分のアコギはアルバムのアウトロみたいな印象。

やっぱ今作もいいです。でもこのバンドの入門ならやっぱり2nd”Rated R”がおすすめかな。気に入ったなら3rd、4th・・・と順番に聴いていくのがいいと思います。現在このバンドの個人的ブーム到来で全作聴き返してますが、当時はそれほどピンとこなかった6th”…Like Clockwork“も久々に聴いたらメチャクチャ良かった。それにアルバムのアートワークも毎回芸術的でいいですよね。やっぱジャケットは大事。

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