THE DUST’N BONEZ 【FLAME SKULL BASTARDS】レビュー

森重さんと戸城さんが再タッグ！勢い溢れるハード・ロックンロール！

日本のロックバンドTHE DUST’N BONEZの1stアルバム。2004年作品。

ZIGGYの森重樹一(Vo)、元ZIGGY~THE SLUT BANKSの戸城憲夫(B)、元SADSの坂下たけとも(G)、元SADSの満園英二(Dr)というメンバー構成です。
まず、また森重さんと戸城さんが一緒にバンドをやるという事を喜んだZIGGYファンの方も多かったのではないでしょうか？
ただ、このバンドの大きな特徴は、作曲を全て戸城さんが1人でこなしている点でしょう。
なので、いわゆる「森重節」のメロディはこのバンドでは聴く事ができません。
ただ、戸城さんの天才的な作曲センスはZIGGYでもTHE SLUT BANKSでも証明されてますので、何の心配もなく、
ただワクワクしたのを覚えています。
森重さんも、当時のインタビュー記事で「別のメンバーにすべての作曲を任せた経験がなく、それが面白いと思った。」
というような事を言っていた記憶があります。ただ、歌詞は森重さんがすべて書いてますし、その圧倒的な歌唱力は健在。
坂下さんのハードでロックンロールなギタースタイルもこのバンドに合ってると思いました。

今作はかなりロックなアルバムです。戸城さんはZIGGYでは少しひねくれたポップな曲を提供していたり、THE SLUT BANKSでは様々ジャンルをごちゃませした面白いロックナンバーを量産していました。
それらの楽曲と比較して、今作はかなりハード・ロック色が強く、ストレートな音だと感じました。
メロディよりは、ハードなリフなど、より「ライブ向けのロックな曲」という事に重点を置いている印象です。
また、非常に短期間で制作されたらしく、勢いを感じるサウンドです。

＃1のGrabber Eccentricは森重さんのカウントから始まるハードなリフのイントロがいきなり鳥肌もののカッコ良さ。
まさに最高のオープニングナンバーでしょう。森重さんの歌詞もロックですね～。
＃2のLibertyは楽し気でノリの良い曲。この曲、もともと戸城さんがこのバンドの前にやっていたBad Six Babiesの曲だったんですよね。非常にカッコいいバンドだったんですがインディーズでシングル2枚リリースしたのみで終わってしまって残念でした。#3のShut Up And Get The Fxxk Outはサビがキャッチーな高速ナンバーで即効性高し。
＃4の倦怠とノスタルジアのイントロも燃えるね～。歪んだベースから始まりハードなギターリフが最高にロック。ギターソロの入りも大好きです。
＃5のEverything Is All Right は例外的に森重さん作曲のパンキッシュな曲。
＃6の愛と夢☆希望の画は戸城さん得意のミドルテンポのメロウな曲。アルバムでいいアクセントになってますね。

そして＃10のConfusion~失意の空　混乱の海~はタイトル通りダークで重いハードロックナンバー。
間奏での森重さんの語りからのシャウトが凄い。ヘヴィな演奏もまさにconfusionな曲。

ロック野郎なら間違いなく気に入る作品だと思います。
ただZIGGYのようなメロディアスな歌謡ロックを期待したら肩透かしをくらうかもしれません。
私はもちろん大好きな1枚です。