- サクラハナビラ
- ハートを引きずって
- 真冬青空
- キワドイBABY
- 剃刀
- 美しいキッス
- 二転三転
- 忍耐限界
- 2月のさよなら
- 銃社会
- ALIEN SHOCKER
- ゾクゾクさせてよ
- KANPAI
- 悪くないぜ
- 一服しようぜ
特におすすめの曲!
間違いなく再始動後の最高傑作!
日本のロックバンドTHE SLUT BANKSの9枚目のスタジオアルバム。2020年作品。
怪しい雰囲気でハードだった前々作”ダイレクトテイスト”、シンプルで荒々しかった前作”NOIZ THE RIPPER”と比べるとアルバム通してポップな曲が多いです。でもそこはさすがTHE SLUT BANKS。ポップながらも毒があり、一筋縄ではいかない曲ばかり。いきなり予想できない展開に変わったり、意外なフレーズや音が飛び出してきたり、非常に多彩でカラフルなアルバムです。どの曲も非常に作り込まれており、アレンジが素晴らしい。一時期気になったマンネリはまったく感じず、聴けば聴くほど好きになる名盤。これは再始動後の最高傑作ではないしょうか。
アルバムはアップテンポでとびきりキャッチーな#1.サクラハナビラからスタート。#3.真冬青空はスローでメロウな曲。昔の歌謡曲のようなどこか懐かしいメロディーがしみますね。ラストのスライドギターがいい味出してます。#4.キワドイBABYも#1同様、明るい曲調のノリの良いメロディアスなロックンロールで爽快。楽し気なギターフレーズがいいですね。
#6.美しいキッスはスカ調でメロディーがクセになります。サウンドもシタール調の音だったりオルガンなんかが導入されていてゴージャス。これはキラーチューン。#8.忍耐限界はトーキング・モジュレーターのような音が新鮮、戸城さんらしさ抜群の楽曲にTUSKさんの歌詞と歌い方がマッチしてますね。#9.2月のさよならはメインのギターとベースによるユニゾンフレーズとサビのキーボード、切ないメロディーが心に響く名曲。今までなかったような曲で新鮮でした。
#10.銃社会、#13.KANPAIはちょいダークながらも疾走するキャッチーな曲だし、ポップで開放的なアコギを用いた#14.悪くないぜとTUSKの歌詞が心に残る#15.一服しようぜというピースフルなポップナンバー2曲でアルバムを締めるのもいいですね。
あらためて戸城さんの作曲センスに脱帽。全く衰えずむしろキレを増してますね。恐ろしい。そういえばあの名盤”死霊遊戯~EVIL THE DRAGON”~がリリースされたのは本作の20年前なんですよね・・。今でもあの名盤に匹敵する作品を作れる事がとんでもない。
確かにTOYとかNOISY LOVEみたいな、初めて聴いた時に衝撃を受けたような曲はないですが今作は本当にいいです。再デビュー後のアルバムはサブスクで聴けるのでぜひ聴いてみてほしいですね。THE SLUT BANKSは今の若い人に人気のあるようなおしゃれでスマートな感じのバンドではないですが、必ず気に入る人はいると思うんですよね・・・。