THE SLUT BANKS【LUCKY&ROCK】レビュー

  1. ぐにゃり
  2. SWEET GIRL
  3. いびつな飛行船
  4. ラッキーROCK
  5. RAIN CAT
  6. JUMPIN’ TRIPPIN’
  7. カミカゼドローン
  8. ガイライヤマイ
  9. ワンカップ
  10. 血流あげろ
  11. どうにもならねぇよ
  12. 殺るのか殺られるのか

特におすすめの曲!

目次

ちょっとポップすぎるかな・・・もっと刺激がほしいかも

日本のロックバンドTHE SLUT BANKSの通算11枚目のスタジオアルバム。2022年作品。

前作より2年半ぶりのアルバム。コロナ禍の影響でツアーに影響が出たり体調を崩すメンバーもいたりでなにかと大変だったと思いますが、無事に新作が出て一安心。5月のダスボンのアルバムも良かったし、スラットも最近の作品が本当に素晴らしい出来だったので今作もかなり期待してました。

さて、そんな新作ですが、全体的に非常に軽快でポップな印象です。曲によっては女性コーラスが導入されていたり、やわらかい鍵盤フレーズが目立ったりとかなりカラフルな作品だと思いました。前作もポップでしたが今作はちょっと違う感じ。哀愁漂うメロディーの曲が多かったりどことなく懐かしい空気がしますね。ただ今作はあまり即効性は高くないかな。スラット流の速くてメロディアスな燃えるようなロックンロール・ソングがないのが寂しい・・・平和的なサウンドで少し毒が足りないかなとも思いました。TUSKさんの歌詞はいつも通りなんですが、やはりちょっとポップ過ぎるかな・・・

#1.ぐにゃりは得意のアップテンポなナンバーなんですが少し物足りない・・・普通すぎるというか。#2.SWEET GIRLはメインのユニゾンリフがカッコ良く、2曲目っぽいですね。ライブで演奏するのが楽しそうな曲。#3.いびつな飛行船はどことなく初期の名曲”涙の最終飛行”を思い出させるテイストの曲。でも今ひとつ盛り上がりに欠ける・・・#4.ラッキーROCKは今作でもひときわポップな曲。サビのコーラスがインパクト大・・・だけどあまり好きじゃないです・・・#5.RAIN CATもコーラスが耳に残りますね。昔のポップスみたいな雰囲気かな。

#6.JUMPIN’ TRIPPIN’はかなり好き。哀愁ただようキャッチーなメロディーに演奏も抜群にいい感じですね。#7.カミカゼドローンもいい。この曲も女性コーラスが導入されてますがスラットらしい曲展開と演奏。私はラッキーROCKよりもはるかにこちらの方が好きです。#8.ガイライヤマイも彼ららしい曲だし#9.ワンカップも後半の壮大でメロディアスなパートがいいんじゃないでしょうか。

#10.血流あげろ、#11.どうにもならねぇよの2曲はこれも戸城さん得意のミドルテンポのメロディアスな曲。やっぱりこういう曲も大きな武器だよね~。いい感じ。そしてアルバムで一番速いコアな#12.殺るのか殺られるのかで締め。

いい作品だとは思いますが、素晴らしかった前作や前々作に比べるとやや物足りないかな・・・と思いました。即効性はあまり高くないですが、かといって聴きこんでもそんなに印象は変わらなかったです。もっとロックな刺激やスリルが欲しかったですね。それに何度も聴きたくなる曲があまりないかもしれない・・・でもこうしてコンスタントに新作を届けてくれるだけで満足です。本当に彼らには一枚でも多く作品を残してほしいですし少しでも長く活動してくれるのを願うばかりですね。

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