THE SLUT BANKS 【METALLIC JUNK】レビュー

高品質なスラット流メタル！

日本のロックバンドTHE SLUT BANKSの6曲入りのミニアルバム。2015年作品。

前作”ロマンス”の後に旧作を死霊半去勢（半アンプラグド）でアレンジした曲に新曲2曲を収録したswingin’ slowというアルバムをリリースしています。面白い作品でしたし、新曲のDEAR DREAMはメロディアスなバラードでおすすめの曲です。この作品からカネタクこと金川卓矢さんがドラマーとして正式加入しています。

そして今作METALLIC JUNKはタイトル通り”メタル”にフォーカスを当てて作られた作品。ギタリストは石井さんではなくDR.SKELTONこと横関さんが全曲担当しています。

これは・・かなりいいですね。どの曲にもメタリックでストロングなリフがありながら、そこはTHE SLUT BANKSらしく一筋縄ではいかない曲展開が楽しめます。メロディーはかなり控えめであり、キャッチーな曲はありませんがそこがいいんです。蘇生後はなんかポップな曲の割合が増えて少しマンネリを感じることもあり、従来のI’ll Go Aroundのような曲がないのが残念でしたので。

今作の収録曲はそういったハードコアっぽい曲よりはメタリックでヘヴィですが、初期のTHE SLUT BANKSを思い出させてくれます。＃2のDEAD IN JAPの間奏部分のエフェクターを使ったギターフレーズなんかはWAR ECONOMYを思い出しニヤリとしてしまいました。

しかし6曲とも本当にカッコいい。DR.SKELTONさんのギターワークも素晴らしいですね。ピッキングハーモニクスをちりばめたメタリックなリフやバッキング、そして代名詞の早弾きソロは聞きどころたっぷりです。特に＃５のTOKYO MAD STORYのソロの入りなんか鳥肌ものです。

思わずアツくなる曲展開もいいですね。戸城さんの作曲センスはやっぱり凄い。できればこの先もこの方向で進んでほしかったのですがね・・

ここまでメタリックでなくてもいいのですが今回の路線の曲5曲にアップテンポでキャッチーな曲2曲、メロディアスなバラード2曲、ハードコア1曲、変化球1曲とかでバランスいいような気が(笑)。なんでもありのごちゃ混ぜロックンロールのがこのバンドの魅力だったと思うので。