The Wildhearts 【The Best Of The Wildhearts】レビュー


ザ・ベスト・オブ・ワイルドハーツ

DISK1

1.Nothing Ever Changes But The Shoes
2.TV Tan
3.Greetings From Shitsville
4.Dreaming In A
5.Suckerpunch
6.My Baby Is A Headfuck
7.The Miles Away Girl
8.Loveshit
9.I Wanna Go Where The People Go
10.Jonesing For Jones
11.Just In Lust
12.Baby Strange
13.Nita Nitro
14.Sick Of Drugs
15.Red Light-Green Light

DISK2

1.Do Anything
2.Mindslide
3.Beautiful Thing You
4.Got It On Tuesday
5.Friend For 5 Minutes
6.29 X The Pain
7.The Bullshit Goes on
8.Bad Time To Be Having A Bad Time
9.Can’t Do Right For Doing Wrong
10.Two-Way Idiot Mirror
11.S.I.N
12.Give The Girl A Gun
13.Girlfriend Clothes
14.Sky Chaser High
15.Geordie In Wonderland

目次

騙されたと思って聴いてみて下さい!!!

イギリスのロックバンドThe Wildhearts の日本限定ベストアルバム。 1997年作品。

デビュー当時は”The Beatles meet Matallica”とも呼ばれていたサウンドが特徴。

ただ、このバンドはそれほど単純ではなく、ガレージロック、メタル、パンク、ブギーロックなど様々なジャンルを随所に取り込みながらも、歌メロはどの曲も一貫してキャッチー。中心人物であるジンジャー(Vo,G)は非常に才能のあるミュージシャンであり、彼の作り出す楽曲はポップながらもどれも一筋縄ではいかず、予測不能な展開やフレーズがどんどん飛び出してくるためなかなか飽きない。

ただ、解散と再結成を何度も繰り返したり、お騒がせバンドとして有名でもあります。数年前の来日公演でもステージ上で乱闘騒ぎを起こしたりしてました・・・

ジンジャーという才能あふれるフロントマンがいながら、所属レーベルとの関係が上手くいかず、ワールドワイドではそれほどの成功を果たすことはできませんでした。ジンジャーの創作意欲はすさまじく、次から次へと曲を作りまくっても、思うような形でCDをリリースさせてもらえず、もどかしい状況が長く続いたようです。

本人は雑誌のインタビューで「もし俺の希望通りにCDをリリースしてもらえていたなら、俺たちはガンズみたいになっていただろう」というようなことを話していたのを覚えています。要はそれぐらいビッグなバンドになっていたということですね。ただ、この頃のThe Wildheartsの楽曲を聴くと、あながちビッグマウスではなく、本当にそうなっていたかもと思わせてくれる魅力にあふれてます。

この作品は日本限定リリースの作品で、2枚組のベストアルバムなんですが、DISK1はこれまでに発表したアルバムに収録されていた文字通りのベスト、DISK2はシングルのカップリングだった曲、という構成です。DISK2の曲たちはジンジャーは本来はシングルのカップリングではなく、アルバムとして発表したかったんですが、それが日本のレコード会社の協力で実現した作品なんです。当時の雑誌のインタビューでもジンジャー本人が初めて自分の好きなようにできたアルバムと話してました。確かにベストというよりは1枚のアルバムとして聴くべき作品でしょう。この2枚組全30曲を聴けばThe Wildheartsがどういったバンドであるか十二分に堪能できるでしょう。入門編にも最適の作品です。

本当に全曲素晴らしいんです。”曲が良い”としか説明できません(笑)。DISK1では代表曲のI Wanna Go Where The People Goを筆頭に、サビがひときわキャッチーなNita NitroSick Of Drugs、パンキッシュな高速ナンバーSuckerpunchなどがおすすめ。

DISK2では#1のDo Anythingは2分半続くギターのアルペジオから始まる曲。いやーこのアルペジオずっと聴いてられますね。10分続いてもいいくらい(笑)。あとは泣きメロが胸を打つシンプルな名曲#5の29 X The Pain、本格バラード#8のBad Time To Be Having A Bad Time、ラストにふさわしいスケールの大きなポップな#15のGeordie In WonderlandなどDISK1に全く見劣りしない内容です。

騙されたと思って聴いてほしい作品です。しかし私はこれまで洋楽ロックをある程度聴くという友人でもこのバンドを知っている人に会ったことがありません(涙)。

私がこのバンドを知ったのはタワレコでプッシュされていたRiff After Riffという輸入盤のアルバムでした。試聴してすぐ気に入り購入。そして、次に中古ショップで買ったのがこのベスト盤でした。そしてどハマりし、その他の作品をAmazonやヤフオクで手当たり次第集めていきました・・・
ジンジャーは常に精力的に活動を続けており、ソロや一時的なプロジェクトなんかでも素晴らしい作品を残し続けています。The Wildheartsは近年の作品はそれほど好きではないのですが、それは初期の作品があまりにも素晴らしすぎるためであり、決して悪くはないんですけどね。今からでもまだ1人でも多くの人に聴いてほしいバンドです。

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