RAGE AGAINST THE MACHINE 【The Battle Of Los Angeles】レビュー

  1. Testify
  2. Guerrilla Radio
  3. Calm Like A Bomb
  4. Mic Check
  5. Sleep Now In The Fire
  6. Born Of A Broken Man
  7. Born As Ghosts
  8. Maria
  9. Voice Of The Voiceless
  10. New Millennium Homes
  11. Ashes In The Fall
  12. War Within A Breath
  13. No Shelter

特おすすめの曲!

目次

”闘うロックバンド”のキャッチーな名盤!

アメリカのロックバンドRAGE AGAINST THE MACHINEの3枚目のスタジオアルバム。1999年作品。

RAGE AGAINST THE MASCHINEは1992年のデビューアルバムから、2000年に活動休止するまで4枚のスタジオアルバムをリリースしています。(うち1枚はカヴァーアルバム)。彼らはおおまかには90年代後半からトレンドになるニューメタルとオルタナティブメタルというジャンルに分類されることが多いが、それらに含まれる他のバンドとは一線を画す存在であり、活動休止から20年以上たった今でさえ、似通ったバンドは出てきていなく、まさに稀有なグループでした。

他のバンドとの違いは政治的メッセージの強い知性的な歌詞と、自然に体が動いてしまう攻撃的でノリの良い演奏。反政府活動家の母親を持つボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャと、ハーバード大学社会学科を主席で卒業し、議員秘書の経験もあるなど、異色の経歴の持ち主であるギターのトム・モレロという2人のバックグラウンドもそのバンドのスタイルを後押ししてます。様々なゲリラライブや抗議活動を行ったりと、彼らはロックとはかつて反体制音楽であったことを思い出させてくれるまさに”闘うロックバンド”でした。

ザック・デ・ラ・ロッチャの切れ味鋭いラップに鬼気迫るシャウト、トム・モレロのブラックサバスやレッドツェッペリンの影響を受けたシンプルながらもロックなリフに、エフェクターや様々な奏法を駆使した変態的でトリッキーなプレイは非常にクール。また、明らかに過小評価されている節のあるベースのティム・コマーフォードとドラマーのブラッド・ウィルクによる存在感のある骨太でパワフルな演奏もバンドの強靭なグルーブを作り出しています。シンセなど他の楽器を一切導入してないことも潔い。リフではギターとベースのユニゾンプレイが多く、一体感のあるバンドサウンドは聴いていて非常に気持ちいいです。

今作The Battle Of Los Angelsは前2作と比べるとキャッチーになったと評されたようです。RAGE AGAINST THE MACHINEといえば1stアルバムが一番好きという方が多いと思いますが、私は初めて買った彼らの作品でもある今作が一番好きだったりします。(もちろん他3枚も大好きです。)
なんといっても#1のTestify、#2のGuerrilla Radio、#5のSleep Now In The Fireの3曲が好きすぎる。20年以上聴いてるのに、今でも聴いたら自動的に体が動いてしまいテンション爆上げ状態になります(笑)。Guerrilla Radioはテレビの格闘技番組で流れてたので知ってる方も多いのではないでしょうか? もちろんその他の曲も最高。トムのギターはイントロやAメロではトリッキーなフレーズ、そしてサビではダイナミックで王道的なリフを炸裂させるパターンが多く、その二面性が非常に面白いし最高。#8のMariaや#9のVoice Of The Voicelessなんかまさにそんな感じ。#12のWar Within A Breathもサビはキャッチーながらも演奏はダウンチューニングで超ヘヴィで印象的。かといえばヒップホップ色が強い#4のMic Checkもいいアクセントになってますね。

20年以上たっても全く古さを感じさせないバンド。おすすめです。2000年の活動休止後、ザックはOne Day As A Lionというユニットで活動、楽器隊の3人は元Soundgardenのクリス・コーネルをボーカルに迎えてAudioslaveというバンドを結成しています。

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