Shinedown 【Amaryllis】レビュー

恐るべしハイクオリティの名盤！

アメリカのロックバンドShinedownの4枚目のスタジオアルバム。2012年作品。

骨太で重厚なサウンドに質の高いメロディーが持ち味。。サザンロックの雰囲気漂うハードロック・バンドで、ポスト・グランジにも分類されます。本国ではこれの前の3作目「The Sound Of Madness」が大ヒット、高い人気を誇りますが、日本では悲しいほど知られてません・・・まぁ、Disterbedなんかもそうですが、こういったポスト・グランジ系のバンドは日本では軒並み人気がないのがもどかしい・・・

今作はその3rdと比較すると、疾走感は落ちましたが、曲の完成度はさらにアップ。サビのメロディが印象的なのはもちろん、どの曲もコンパクトながら、随所にコーラスなどを効果的に配置しながら1曲のなかで様々な展開をみせます。ソングライティングのセンスは抜群ですね。これまでに比べピアノやストリングスを導入している曲が多く、よりスケールの大きく、多くの人に支持されるだろうメジャーなバンドへと成長した印象。また、ギターソロもけっこうあり、より幅広いロックファンの獲得に成功したのではないでしょうか。Brent Smithのパワフルで熱いボーカルも大きな武器。胸に響きますね。また、ハードな曲とメロウな曲のバランスが非常によく、最後まで飽きずに聴けます。若干物足りないくらい。

＃1のAdrenalineはイントロから終始スリリングな雰囲気漂うアップテンポな曲。でもメロはキャッチー。＃4のUnityはピアノとストリングスを使用した、イントロが印象的なメロウな曲でアルバムでも存在感が高いですね。前になんかのスポーツ番組のオープニングで使われてたような・・・＃6のI’m Not Alrightはずっと流れてるファンファーレみたいで勇ましいストリングスが耳に残って好きですねぇ。＃7のNowhere Kidsはサビの最後のコーラスが熱いね。ライブで盛り上がること間違いなしでしょう。＃11のMy Name(Wearing Me Out)も＃1のような緊張感のあるややダークなロックナンバー。サビがクセになります。＃12のThrough The Ghostはアコースティックギターとストリングスが中心の壮大なバラード。しっとりとアルバムを締めくくります。

今作では3作目に収録されているDevourのような即効性の高い、わかりやすいキラーチューンはありませんが、アルバムの完成度は凄い。聴けば聴くほど新たな発見があって楽しめるアルバムですのでぜひ聴いてみて下さいね。