- Irresponsible Hate Anthem
- The Beautiful People
- Dried Up, Tied And Dead To The World
- Tourniquet
- Little Horn
- Cryptorchid
- Deformography
- Wormboy
- Mister Superstar
- Angel With The Scabbed Wings
- kinderfeld
- Antichrist Superstar
- 1996
- Minute Of Decay
- The Reflecting God
- Man That You Fear
特におすすめの曲!
聴かず嫌いはもったいない・・・?
アメリカのロックバンドMarilyn Mansonの通算2作目のスタジオアルバム。1996年作品。
ショックロックの帝王として、奇抜なメイクと過激なライブパフォーマンスで知られるバンドです。インダストリアル・メタルというジャンルに分類されますがボーカルラインはキャッチー。オーソドックスなヘヴィ・ロックを軸にインダストリアル要素で装飾したバンドサウンドが特徴。インダストリアル・ロックの代表的な存在であるナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーに見いだされデビューしました。
大ヒットした今作はいわゆる”三部作”の最初の作品。他2作「Mechanical AnimalsとHoly wood(In The Shadow Of The Valley Of Death)」も完成度が高く、Marilyn Mansonはこの三枚だけ聴けばいいとさえ思います。これの前の作品まではどこかコミカルな雰囲気がありましたが今作から本気のシリアスモードへと突入。楽曲の質も大幅にアップしています。
まずアメリカでこのタイトルをつけるのが凄い。これによりMarilyn Manson=反キリストの象徴みたいな存在になります。当然、キリスト教団体から反感を買い、彼のライブ会場の前では彼らが「こんなバンドを見るのはやめましょう」みたいなビラを配ったり抗議活動をしていたそうな。ライブでも聖書を破り捨てたり過激なパフォーマンスをしていたようですし。そのせいか、親が子供に聴かせたくないバンドとしていつも名があがります。ファンも決して人前でMarilyn Mansonが好きとは言えないとか(笑)。
ギターは歪んだ分厚いサウンドでヘヴィなリフを中心に、時折エフェクターを使用したトリッキーなプレイにより、曲の不穏な空気をブーストしています。随所に導入されているシンセも効果的。ミドルテンポでどっしりとした曲が多いですね。
ライブステージを見立てたような観客の歓声で始まる#1.Irresponsible Hate Anthemから凄い完成度。攻撃的でアップテンポなこの曲でアルバムの期待度は否が応でも高まります。そして彼の代表曲でもある#2.The Beautiful People。特徴的なリズムとそれに乗るギターが気持ちよくてクセになりますね。
それ以外だとひときわダークな雰囲気を醸し出している#7.Deformography、静と動の緩急のきいた展開と凝ったギターワークも巧みな#9.Mister Superstarと10.Angel With The Scabbed Wingsもお気に入り。
さらにアルバムで最もリフがヘヴィな#12.Antichrist Superstar、#1同様、アップテンポな#13.1996もキラーチューンですね。おすすめです。
彼らの場合はどうしてもそのグロテスクなルックスにより、聴かず嫌いしてる人も多いのではないかと勝手に思ってますが、先入観なしでぜひ一度聴いてみてほしいです。案外気に入るかもしれませんよ。日本だとhideさんのPoseとかDoubtとかが好きな人にはさらにおすすめです。
入門としては三部作かベストアルバムを選ぶのが無難です。それ以外はどうもパッとしません(個人の感想です)。現在の最新作であるWe Are Chaosは久しぶりに新品を購入しましたが、悪くはなかったもののやはり三部作と比べると・・・。それだけこの時代の彼らの作品は素晴らしかったんですよね・・・