Limp Bizkit 【Three Dollar Bill, Y’All $】レビュー

  1. Intro
  2. Pollution
  3. Counterfeit
  4. Stuck
  5. Nobody Loves Me
  6. Sour
  7. Stalemate
  8. Clunk
  9. Faith
  10. Stinkfinger
  11. Indigo Flow
  12. Leech
  13. Everything

特におすすめの曲!

目次

このアルバムだけはかなり好きなんです・・・

アメリカのロックバンドLimp Bizkitの1作目のスタジオアルバム。1997年作品。

2000年発売の3rd”Chocolate Starfish And The Hot Dog Flavored Water”アルバムが全米初登場1位を記録し、累計1200万以上を売り上げるなど、一時はロック界の頂点に立ったバンドのデビューアルバム。90年代後期~2000年代初頭のニューメタル・ブームの流行の並みに上手く乗り台頭、まさにこの時代の象徴のような存在になりましたね。Kornのツアーバスにデモテープを投げ入れたことがきっかけでメンバーと仲良くなってデビューしたそうです。その縁もあってか、デビューアルバムである今作はKornとの仕事で有名なロス・ロビンソンがプロデュースしています。

彼らは、大ブレイク後は同業の様々なミュージシャンからはことあるごとに”ゴミバンド”と名指しで批判されるなど、
メチャクチャ嫌われてることでも有名です。というかLimp Bizkitというよりかはボーカルのフレッド・ダーストがとにかく嫌われてたようですね。原因は彼の傲慢な態度や発言にあるようです。ネットで検索するといろいろと出てきますので興味がある方は調べてみて下さい。ギタリストのウェス・ボーランドは結構リスペクトされてたりします。

彼らの音楽はヘヴィロックとヒップホップが融合した典型的なラップ・メタルですが、本作は非常にクオリティ高いです。よく、1stはコアすぎる。2ndはヒップホップ色が強すぎる。3rdはバランスがちょうどよくて一番良い、と言われてましたが、私にとっては2ndと3rdは確かに聴きやすいんですがちょっとキャッチーすぎるんですよね。(2ndはあまり好きではありません・・・)1stである今作は荒っぽいながらも衝動的でキレまくっていて1stらしく勢いのある作品。ヒップホップよりもヘヴィロック色が強く出てるのはこのデビュー作だけしょう。ですがラップもカッコいいんですよね。

メンバーがKornのファンだっただけあり、今作ではダークで怪しいギターフレーズやベースラインがちょいちょい登場するなど、初期のKornの影響が随所で聴けます。#8.ClunkなんてどことなくKornっぽいですよね。


バンドサウンドの核であるウェス・ボーランドは奇抜なメイクと、様々な音色やエフェクターを駆使したトリッキーなプレイが特徴。ヘヴィなリフやテクニカルなフレーズなど様々なバッキングパターンを操る非常に凝ったギターワークは個性的でクール。#7.Stalemateなんて見事じゃないでしょうか。サム・リヴァースのベースも目立ちますね。ソロっぽいフレーズがあったり、どの曲でもかなりの存在感です。

今作の曲は#2.Pollutionに象徴されるように歌い出しはラップで入ってサビでヘヴィなリフをバックにフレッド・ダースとがシャウトしまくるという展開が多いんですが、これがカッコいい。この曲なんて最高にロックですよ。2ndアルバム以降はブチ切れたシャウトがほとんどなくなってしまってロック度が下がったのが個人的には残念でした。

そして、後半に盛り上がりをみせる#3.Counterfeitや#4.Stuckのように展開もよく練られていて面白く聴きごたえのある曲が多いです。これもバリエーション豊富なウェスのギターワークが大きく貢献していると思います。彼らがブレイクするきっかけとなった、ジョージ・マイケルのカヴァー#9.Faithは彼らの曲ではレアなフレッドが普通に歌ってる曲。サビでは荒々しいシャウトが炸裂してますが。

いやー久々に聴きましたがいいですねぇ。1~2曲を除きほぼ全曲でシャウトしてるのが凄い。#11.Indigo Flowみたいなヒップホップ色が強い曲でもしっかりシャウトしてるもんなぁ・・・この頃は良かった・・・当時のブームとともに大量に出てきたその他大勢の平凡なニューメタルバンドとはやはり違いますね。

ですが大ヒットした3rdの後はウェス・ボーランドが脱退して迷走が始まります(後に復帰しますが)。フレッド・ダーストが急に「新ギタリストは日本人をいれる!」と言い出してオーディションが開催されたりしてました。その優勝者のインタビューがヤングギターに掲載されてた記憶が。Limp Bizkitのライブで数曲ステージに立って一緒に演奏できたがその後連絡がないんですよ、みたいな内容だった気が・・たぶんそのまま流れてしまったんでしょうね。
結局4作目のアルバムは元SNOTのマイク・スミスをギタリストに迎えてリリースされました。友人が持ってたので借りて聴きましたが全然覚えてない(笑)。セールスも芳しくなかったですし。そういえばウェスはX JAPANのライブに参加してギター弾いたりしてました。
その後の作品は全くチェックしてませんでしたが、昨年久しぶりに新作が出てたのでサブスクで聴いてみたんですが、2曲くらい聴いて再生を止めてしまいました・・・

でもこのデビューアルバムはおすすめですよ。ヘヴィロック好きなら気に入ると思います。

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