CYHRA 【Letters To Myself】レビュー

切ない泣きメロが絶妙なモダン・メロディックメタル！

元AMARANTHEのジェイク・E(Vo)と、元IN FLAMESのイェスパー・ストロムブラード(G)を中心に結成されたバンドCYHRAの1作目のスタジオアルバム。2017年作品。

切ない泣きメロが大量にフィーチャーされたメランコリックながらも美しくドラマティックなモダン・メロディックメタルが特徴。音楽性としてはジェイクが在籍していたAMARANTHEやTEMPERANCE、最近のDYNAZTYなんかと同じ方向性ながらも、メロディーの美しさは群を抜いています。サウンドではモダンなシンセサイザーや、多めに導入されているピアノやストリングスが曲の良さを引き立ててますね。総合的に洗練されていてキャッチーで非常に聴きやすい作品です。

イェスパーはIN FLAMES時代と比べるとやや控えめながらも随所に彼らしい叙情的なギターを披露しています。そしてジェイクのボーカルは素晴らしいですね。やはりAMARANTHEではどうしてもセカンド・ボーカルみたいな立ち位置になってしまっていた印象があったので、その鬱憤を晴らすような歌いっぷりは見事。

＃1.KarmaはイントロのIN FLAMES時代を彷彿とさせるギターが印象的なエネルギッシュで力強いロックナンバー。続く＃2.Heartrage、＃3.Here To Save Youは泣きメロが炸裂するメランコリックでキャッチーな曲。この頭3曲ですでに満足です。

その後も叙情的なバラード＃5.Closure、切なくドラマティックな＃6.Letters To Myself、＃7.Dark Clarity、少しダークな雰囲気の＃9.Rescue Ride、ピアノとストリングスをバックにジェイクが力強く歌いあげる壮大なバラード＃11.Inside A Lullabyなど素晴らしい楽曲ばかり。

切ないメロディーのロックが聴きたい人なんかには絶対おすすめです。日本のロックバンドが好きな若い人なんかにも聴いてみてほしいバンドですね。