- Foreword
- Don’t Stay
- Somewhere I Belong
- Lying from You
- Hit the Floor
- Easier to Run
- Faint
- Figure.09
- Breaking the Habit
- From the Inside
- Nobody’s Listening
- session
- Numb
特におすすめの曲!
すべてが高次元のモンスターアルバム!
アメリカのロックバンドLinkin Parkの2作目のスタジオアルバム。2003年作品。
1stアルバム”Hybrid Theory”が21世紀で最も売れたロックアルバムに認定されるほどバカ売れし、いきなり世界の頂点に立ったバンドの2ndアルバム。彼らのヒットは当時のニューメタル・ブームの波に乗ったことも要因の一つだと思いますが、なによりも曲のクオリティの高さでしょう。チェスター・ベニントン(Vo)のエモーショナルなリードボーカルに、マイク・シノダの鋭いラップ。サウンドはヘヴィロックやヒップホップ、メタル、ハードコア、インダストリアルなど、様々なジャンルの音楽を違和感なく融合するセンスの良さ。怒りや絶望などの内面を表現した歌詞、キャッチーで聴きやすいメロディーと、世界中のキッズに支持されるのも必然でしたね。当時、私の周囲でもこのバンドで洋楽を聴き始めたという友人が結構いましたし、洋楽ロック入門にもピッタリのバンドだったと思います。
1stがすでにとんでもない完成度でしたが、今作も負けず劣らず、むしろ前作を上回る完成度。方向性は同じながらも1曲1曲の破壊力はさらに増した印象です。
13秒の短い#1.Forewordからなだれ込む#2.Don’t StayはヘヴィなギターリフにDJのスクラッチが乗るイントロがクール。この曲はラップは登場せず、メロディアスで重厚なラウドロック。#3.Somewhere I Belong、#4.Lying from You、#5.Hit the Floor、#10.From the Insideはまさに彼らの特徴そのままの様々なジャンルがブレンドされた高次元なロックソング。しかしどの曲も壮大で本当に良くできてるなぁと改めて驚く。
#6.Easier to Runでは美しいストリングスが曲の良さを引き立ててますね。アルバムで最もアップテンポな#7.Faintはメロディーもキャッチーで即効性抜群なキラーチューン。この曲もストリングスがいい感じ。間奏のチェスターのシャウトが凄い。#8.Figure.09もラップとシャウトの掛け合いが熱い。
#9.Breaking the Habitは打ち込みのドラムに終始クリーントーンのギター、ストリングス、そして泣きのメロディーが絶妙のサウンドを作り出していて最高。彼らの曲で一番好きかもしれません。#11.Nobody’s Listeningは和楽器(尺八?)をフィーチャーした和風なサウンドが面白い。なぜか聴くたびにクセになる。#13.Numbは感動的なメロディーが胸を打つドラマティックな名曲。すべてが完璧で文句なし。後にラッパーのJAY-Zともコラボした曲ですね。
1stに続きこの2ndでもとんでもないアルバムをリリースしましたね。ただ、メンバー自身、やりつくした感じがあったのか、次作からは音楽性を大きく路線変更します。ヘヴィで重厚なギターリフなどはなくなっていき、メロディーを重視した落ち着いた曲が中心になっていきました。Linkin Parkは最初の2枚だけしか好きじゃないという人も多いんですよね。ただ、合計で7枚のオリジナルアルバムをリリースしましたが、駄作は1枚もなく、どれも素晴らしい作品でした。物議を醸した4th”A Thousand Suns“や最後の7th”One More Light”も私は好きですね。どちらも即効性は少ないですが聴くほど好きなるスルメアルバムでした。
この先もどんな音楽を届けてくれるのか楽しみだったんですが・・・2017年にチェスター・ベニントンが自殺したためバンドは終わってしまいました。原因はわかりませんが、少し前にやはり自ら命を絶ってしまった親友のクリス・コーネルの後追いではないかと言われています・・・私はクリス・コーネルも好きなボーカリストだったのでかなりショックでした・・・事故とかならまだしも・・・ただ、Linkin Parkは間違いなく歴史に残る偉大なバンドでしょう。