System Of A Down 【Toxicity】レビュー

  1. Prison Song
  2. Needles
  3. Deep Dance
  4. Jet Pilot
  5. X
  6. Chop Suey!
  7. Bounce
  8. Johnny
  9. Forest
  10. ATWA
  11. Science
  12. Shimmy
  13. Toxicity
  14. Psycho
  15. Aerials

特におすすめの曲!

目次

中毒必至!の変態ジェットコースターサウンド!

アメリカのロックバンドSystem Of A Downの2作目のスタジオアルバム。2001年作品。

他に比較対象が見当たらないほどとにかく個性的なバンド。とにかくインパクトが強いサウンドが特徴で、変態バンドともよく呼ばれてました(笑)。曲、演奏、歌、すべてが普通じゃない(笑)。ヘヴィロックを軸に、様々なジャンルが次々と顔を出しては消える曲展開は中毒性が高くやみつきになること必至。
急に変拍子になったりとリズムパターンも多彩で、曲の展開の変化が速く、全く先が読めない、テンポチェンジも激しく、その緩急自在のサウンドはまさにジェットコースターのごとく。激烈でクレイジーな激しいパートがきたかと思えば、叙情的で切ないメロディーを歌い上げるパートになったりとメリハリがすごい。そしてそれを難なくこなす演奏のレベルの高さ。

メンバー全員アルメニア系ということもあり、アルメニア民謡の要素も強く、アルバム通して感じることのできるどこか哀愁漂うというか独特の空気感はこの民族音楽の影響なのかな。


ボーカルのサージ・タンキアンは一人で歌ってるとは思えないほど様々なスタイルのボーカルを矢継ぎ早に披露し、まさに変幻自在の七色ボイス。シリアスだったりときにコミカルな歌い方をしたりと面白い。ギタリストのダロン・マラキアンはピロピロと単音のリフを得意とし、これがかなり個性的。ギターソロはもちろん、ソロっぽいオブリなんかもあまり弾かず硬派な印象。

#1.Prison Songはヘヴィな展開から突如叙情的なメロディーが飛び出し驚き。短いフレーズだからこそ際立っています。初っ端からすごいセンスを感じます。#2.Needles、#3.Deep Danceもヘヴィに進みながらも中盤のメランコリックでメロディアスな展開がグッとくるねぇ。

#4.Jet Pilot、#7.Bounceは最初からすごいインパクトで一度聴いたら忘れない激しい曲。#5.Xはイントロのプロペラみたいなギターフレーズが印象的。目まぐるしく変化するリズムパターンが凄い。

#6.Chop Suey!はアコギから始まりヘヴィになるイントロ、そして変態的な激しいAメロから叙情的なサビ、とまさに静と動の緩急のあるダイナミックな展開が見事。#10.ATWA、#13.Toxicity、#14.Psychoなんかも同様。#13は手数の多いドラムがカッコいいね。その他にも緊張感があって壮大な雰囲気の#9.Forest、アルメニア音階?のメロディーがインパクト大の12.Shimmyも印象に残りますね。

ラストの#15.Aerialsはミドルテンポでずっしりと進むもストリングだったり様々なギターの音色が登場したり面白い曲。
ラスト2分は民族音楽みたいな曲が流れて終わる異色の曲ですが締めにふさわしいです。

彼らは2006年の活動休止までに5枚のスタジオアルバムを発表。私は今作が一番好きですが、どの作品も高品質でおすすめです。とにかく激しくヘヴィなロックが好きなら必聴ですよ。2011年からは活動再開し、ライブ活動は行ってますが、新作の予定は現在でも不明のようですね。いつか、また新しい音源を届けてくれることを楽しみにしています。

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