- 742617000027
- (Sic)
- Eyeless
- Wait And Breed
- Surfacing
- Spit It Out
- Tattered & Torn
- Me Inside
- Liberate
- Prosthetics
- No Life
- Diluted
- Only One
- Scissors
- Get This
特おすすめの曲!
怒りに満ちた凶悪なサウンドなのにどこかキャッチー!?なデビュー作!
アメリカのヘヴィ・ロックバンドSlipknotの1stアルバム。1999年作品。
今やヘヴィ・ロック界の頂点に立つ9人組の覆面バンドのメジャーでの最初の作品。当時は「猟奇趣味的激烈音楽集団」というキャッチコピーで売り出されてましたね。とにかくホラー映画みたいなジャケットのインパクトがすごい。私は次作の「IOWA」で彼らのファンになったんですが、間違いなく商業主義的な音楽ではないのに、まさかここまでバカ売れするバンドになるとは想像してませんでした。
超ヘヴィで暴力的なサウンドなんですが、なぜかほどよくキャッチーで聴きやすいという不思議なバンド。そのグロテスクなルックスもあいまって、刺激的な音楽を求める若者の爆発的な支持を得ることに成功したのでしょう。怒りに満ちたサウンドとグロい歌詞にもかかわらず、日本でもなぜか女子にも結構人気があったりする。
決してルックスだけの薄っぺらいバンドではなく、メンバーの実力も相当凄い。ドラムのジョーイのバカテクぶりは一聴しただけですぐ分かるし、ミック&ジェイムズのギターチームもメチャ上手い。この作品ではあえてギターソロは弾いてませんが、3作目のアルバムではハイパーな速弾きを披露してたりします。ヴォーカルのコリィ・テイラーはクリーンボイスもグロウルもなんなくこなす実力派。slipknotよりもメロウな曲をやるStone Sourというバンドでも歌ってます。
内容ですが、不気味なSEの#1の後の#2(Sic)からいきなり疾風怒濤の勢い。特に#4のWait And Breed、#5のSurfacing、#6のSpit It Outの3連発はヤバい。重くてキャッチーでノリがいい。そしてダークで不気味な雰囲気の#7のTattered & Tornがいいアクセントになってます。#8のLiberateの語るようなボーカルからのシャウト、そしてキャッチーな歌メロという流れはこの後のSlipknotでも頻繁に使われる得意な展開。#12のDilutedや#13のOnly Oneはヘヴィながらもグルーヴィでノリのいい曲。日本盤ボーナストラック#15のGet Thisはとてつもないスピードの曲でぶっ飛びます。
アルバムの前半は勢い重視、後半はダークでどっしりとした曲が多いかな、という印象。1stにしてすでに圧倒的な内容。Slipknotはやはりこれか次のIOWAから聴くのがおすすめです。
2022年現在ではこの1stのメンバーから3人が変更になってます。まずベースのポール・グレイは2010年に亡くなり、ドラムのジョーイ・ジョーディソンは2013年に身体的な問題でドラムが叩けなくなり脱退、そしてパーカッションのクリス・フェーンは2019年にギャラの取り分で揉めて脱退してしまいました。
ジョーイ・ジョーディソンは、Slipknot脱退後も様々なバンドで精力的に活動していましたが、残念ながら2021年7月に帰らぬ人になってしまいました。その時はSinsaenumというデスメタルバンドでドラムを叩いてたんですよね。このバンド、2018年に来日公演を行ってるんですが、見に行こうか悩んで結局行かなかったのを今でも悔やんでます。やはりライブは見れる時に見とかないと・・・今回で実感しましたね。